前回は日本こども色彩協会オリジナルの
かしこ式言葉がけの特徴をお伝えしました。
今回はどんなポイントを抑えて言葉を語りかけるのか、
ひとつひとつ詳しくみていきたいと思います。
かしこの「か」〜感情〜
こどもの様子や発言内容から、その子が感じているであろうと思う言葉をかけます。
例)「楽しそうだね」「ドキドキするね」「不安げだね」
年齢の低いこどもはまだ語彙力が少ないため、
自身の中で生まれた感情がどういうものなのか認識することができません。
そこで講師や周りの大人がその感情に名前をつけてあげることで、
自分の感情を客観的に理解でき、自己認識が高まります。
また、「自分の感情を分かってくれた」「共感してくれた」と感じることで
自己肯定感も高まります。
更に、言葉がけによって感情を表す語彙がどんどん増えると
自分の気持ちをスムーズに言葉で伝えられるようになり、
相手が思っているであろう感情も想像しやすくなります。
周りへの共感力が高まるため、コミュニケーションが円滑に進む強みとなっていきます。
かしこの「し」〜視覚〜
こどもが見ているものや見えているもの・自分とこどもが一緒に見ているものを、
そのまま言葉にして語りかけます。
例)「大きいね」「ゆっくり動いているね」「きれいに並んでいるね」
一緒に見ているものを言葉にすると、場面や状況と言葉が一致するため
語彙力が増え、場面の理解力が高まります。
また細やかな視点と全体を見る視点の両方が育まれます。
また、こどもの作品などの見た目をそのまま言葉にすることもポイントです。
例)「用紙いっぱいに大きく描いたね」「線が踊っているみたいだね」
こうして無意識にしていたことを言葉がけによって意識化することで、
「自分自身の行動全てが認めてもらえた」
「自分の作品をじっくり丁寧に見てもらえた」
と感じ、自己肯定感が高まります。
かしこの「こ」〜行動〜
こどもの行動や様子を言葉にして語りかけます。
例)「丁寧に並べているね」「元気よく塗っているね」
こどもが無意識に行っている行動を言葉にすることで意識化され、
自分の行動を客観視できるようになったり
冷静に分析できるようになります。
かしこ式言葉がけ法は乳幼児期から取り入れると
より効果が表れやすくはありますが、
小学校に上がってからでも決して遅いということはなく
いつからでも取り入れることができます。
そして何より、子育てがとっても楽になります。
褒める言葉がけを続けていると、
「褒められるために頑張る」「褒められるのが当たり前でつまらない」
と、意図せずこどものやる気や興味を潰しかねません。
でもかしこ式なら、こどもをそのまま認める言葉をかけるだけ。
それだけでこどもの自己肯定感が上がり、様々な力が育まれ、賢く成長します。
見たまま・感じたままの言葉を語りかける。
独り言のようにつぶやくだけでも良いんです。
とっても簡単ですよね!
毎日の家事育児やお仕事でお疲れの中、
お子さんからの「ママこれ見て〜💕」攻撃に
時には困ってしまうこともありますよね。
お子さんの気持ちを受け止めてあげたい、
でも細やかに返事する気力がない時もあります。
そんな時にかしこ式言葉がけ法を知っていると、
肩の力を抜いてお子さんと向き合えますね。
ご家庭でも、ぜひ今日から取り入れてみてください!